さて、今回は生活家電の1つ、掃除機に関するお話です。
世界中を見ても、『清潔』を非常に重視すると言われている日本では、空気清浄機と並び、多種多様な掃除機が売られています。
売り場を見ても違いがワカラナーイ!!
どれを買えばよいのかワカラナーイ!!
そんな皆さんに、掃除機の種類とメーカー毎の違いをお話していきます。
キャニスター型かスティック型か
まず、形状が大きく二つに分かれます。
掃除機本体に大きなタイヤが付いてて、先端は象の鼻のような長いホースとロングノズル。
これをキャニスター型、またはホースタイプと呼びます。
そして、形状が一本の棒状になっていて、ホースもタイヤも付いてない物。
これがスティック型と呼ばれる掃除機です。
もう1つ、片手で操作できる小型サイズの物を、ハンディ型と呼びます。
ハンディ型は車の中を掃除したり、机の上や床に粒上のものをこぼしてしまったり、さっと掃除したい場合に使用します。
その他、近年ではロボット型が新たに登場しましたが、別の機会に触れさせて頂きます。
一見、形状が違うだけで同じ掃除機に見えますが、キャニスター型とスティック型はどう違うのか?
この辺りを説明していきます。
主力はキャニスター型 さっと使えるスティック型
家庭で使われる掃除機の主流は、従来のキャニスター型です。
上記の三種類の中で、一番パワフルでごみの吸い取る量も多く、フローリングから絨毯まで、何でも来いです。
また、先端ノズルが何種類か付いて本体に収納できるようになっており、ノズルが長いこともあって、家具の隙間など細いところもおまかせです。
しかし欠点があって、機種にもよりますが本体が重く、長いノズルとホースの取り回しが面倒で、しかもコンセント駆動のため行動が制限されます。
これらの弱点を改善したのが、スティック型です。
普段は壁などに立て掛けておき、必要な時にはさっと取り出して使用できます。
収納場所もキャニスター型に比べると場所を取りません。
最近ではバッテリー型も増えてきましたので、コンセントによって動きが制限されない物も沢山出てきました。
しかし、デメリットも多数あります。
取り回し重視で本体が軽量化されているため、キャニスター型と比べるとモーターが小さく、吸い込む力もゴミの吸い取り容量も下がってしまいます。
安価でノズルが細長い物でないと、家具の隙間にも入っていきません。

ツインバード サイクロンスティック型クリーナー スケルトンブラック 掃除機 TC-E123SBK
- 出版社/メーカー: ツインバード工業(TWINBIRD)
- 発売日: 2012/09/14
- メディア: ホーム&キッチン
- 購入: 2人 クリック: 7回
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バッテリータイプが多数販売されていますが、価格はキャニスター並の高価な物ですし、駆動時間は10~20分くらいが目安です。
午前中かけて一戸建てをくまなく掃除、と言う訳にはいきません。
と、どちらの形状にも、それぞれ一長一短があります。
現在では主力はキャニスター型、ワンルームなど狭い室内や2台目の掃除機にスティック型、という使用法が一般的です。
『サイクロン』式と『紙パック』式
続いては、吸い込んだゴミの収納方法による違いをご案内します。
従来、家庭用で広く普及していたのが、『紙パック』方式です。
取り出す時にゴミに直接触れる事がないので、手を汚す事がありません。
また、構造がシンプルなので安価で、非常に普及しています。
しかし、問題点もあります。
紙パックの後ろに吸い込み用のモーターがあるため、紙パックにゴミが入るにつれて、吸引力が徐々に低下していきます。
また、吸い込んだ空気は紙パックを通して、後方の排気口から排出されますので、常にゴミ集積所を通った空気をお部屋の中に振りまいています。
各メーカーも排気口のフィルターには工夫を凝らしていますが、構造上のやむを得ない問題ですので、気になる方は気になります。
そこで登場したのが、紙パックを使用しない『サイクロン』掃除機です。
サイクロンクリーナー VC-SG900X/VC-SG700X/VC-S600X|掃除機(クリーナー)|VC-NX、トルネオ-東芝ライフスタイル
サイクロン式は、空気の通り道をらせん状にし、旋回気流を生み出しています。
そこで生み出された遠心力によって、空気とゴミが分離されます。
重さで下に落ちたゴミは、旋回気流に押し込まれ、圧縮された状態になります。
その結果、ゴミカップの小型化が可能になり、通る空気もゴミの集積所を通らないので、紙パック式と比べて、軽量で排気もクリーンな掃除機となりました。
掃除機の中で、現在主流となっているのが、このサイクロン式です。
しかし、サイクロン式にもデメリットは存在します。
構造が複雑なため高価になりがちですし、複雑な空気の通り道に細かいホコリが溜まり易いので、水洗いを含む掃除が結構面倒です。
このような理由で、紙パック式掃除機も、まだまだ根強い人気を誇っています。
形状と吸い込み方式、これが各掃除機に大きな違いを生み出しています。
その他 あると便利な機能
自走式パワーブラシ
ノズルの先端部にモータ付きブラシが付いており、回転するブラシが絨毯の奥に入り込んだゴミを掻き出して吸い込みます。また、ブラシがと共に付いている『自走タイヤ』によって、前に押し出す操作がとても軽くなります。
ゴミセンサー
ノズルの途中にゴミが通っているかを検知するセンサーがついており、ゴミが通らなくなったらランプが点灯してお知らせします。『ゴミが残っていないか不安』という綺麗好きな方にお勧めです。
一時ストップ機能
床から離すと自動で一時停止をする機能です。こまめな節電を実現しています。
LEDランプ
家具の隙間などは暗くてゴミが見え辛いです。先端にLEDランプがついており、掃除機先端を明るく照らします。家具が多い、居間や寝室の掃除にぴったりです。
国内メーカーごとの特徴
パナソニック
国内生活家電の雄、『PANASONIC』は、スティック式とキャニスター式を両方出しています。
キャニスター式には、ノズルの取替えが簡単な『親子のノズル』と隙間を照らす 『LEDナビライト』が多くの機種に付いているのが特徴です。
掃除機の評価とは異なりますが、これが意外と便利で好評なんですよね。
日立
生活家電で勢いがあるのが、『嵐』をCMに起用している『日立』ですね。最上位モデルが、『デカイ、重い、高い』の三拍子揃った『2段ブーストサイクロン』でしたが、最近どんどん軽量化、小型化されています。
スティッククリーナも、最初は隙間に適さない形をしていました(本体がハンディとして外れます)が、どんどんスマートになって来ました。
吸引力の評価は高いですので、ダイソン以外で吸引力を重視する方向けです。
東芝
『ジャパネットタカタ』でベストセラー(笑)を誇る東芝です。
主力のサイクロン掃除機『トルネオ』シリーズは、とにかく軽く取り回しも快適です。
持ち手の『らくわざグリップ』は、人工工学に基づいて作られており、使っていても気付きませんが、他の掃除機を持ち替えると苛立ちを感じてしまうほど、絶妙です。
取り回し重視の方にお勧めです。
三菱
最上位モデルの『風神』は、吸引力の高さを示すはずなのですが、風巻き起こしたらゴミやホコリが散乱しますよ!!
また、付属のノズル先端も豊富で、カーテンレールなどの上も掃除できるよう角度調整がついています。
そして、似たような機能を持つ日立と比べて、値段が安い。日立製品を見に行ったのなら、三菱製品も比較検討しましょう。
結構、堅牢性も評価が高いので、固定ファンも多い製品です。
ダイソン
言わずと知れた『吸引力の変わらないただ1つの掃除機』です。
実際は、内部とフィルターを掃除しないと、少しづつ吸引力が低下していきます。
ただし、紙パックと比較すれば段違いですので、日本にサイクロン旋風(この使い方あってる?)を巻き起こしました。
登場当初は、『高い』『重い』『ホースが弱い』などと、日本のメーカーが得意な所と比較されて物議を醸していましたが、現行モデルは改良さています。

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おまけ マキタ
アイリスオーヤマや『ツインバード』こと山善なんかもありますが、掃除機といえば『マキタ』という事で紹介させて頂きます。
元々は、売上高が4000億円以上、世界にその名を轟かす工具メーカーです。
現場清掃用に開発された集塵機(あっちの世界では掃除機がこう呼ばれます)を、家庭用にリライトして発売した所、大ヒットして家庭用での地位を気付きました
元々業務用らしく、優れた吸引力、シンプルなデザイン、高い耐久性などが評価されています。

マキタ(Makita)充電式クリーナー18V バッテリー・充電器付(紙パック式・ワンタッチスイッチ)CL182FDRFW
- 出版社/メーカー: マキタ(MAKITA)
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最後に
『徹底紹介』と銘打ちましたが、基本的な機能の紹介に終始してしまいました。
メーカー別の徹底紹介を、いずれ出来たらな、と考えています。
掃除機は成熟市場ではありますが、近年はサイクロン掃除機とロボットクリーナーの登場により、まだまだ成長の余地を残す業界ではあります。
これから先、どのような製品が皆さんを驚かすのかは楽しみです。
しかし一方でこかのメーカーが新しい機能でヒットを飛ばしても、他のメーカーがあっという間に追い付いてしまう程、成熟した世界ではあります。
掃除機購入にあたっては、圧倒的な製品力を持つ製品がある訳ではありませんので、必要だと思える機能に目星をつけて、製品の値段を見ながら、各社横並びで検討する事をお勧めしています。
最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
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